カヤック(@白丸湖)

奥多摩白丸湖カヤックをしました。

白丸湖の大岩の上にはローレライがいた・・・かもしれない。

 

御岳山に行ったとき、御嶽駅そばの多摩川でラフティングやカヤックをやっている人をみかけました。カヤックやりたい、でもあんな流れが早い所では無理・・・。

というわけで、初心者OKの白丸湖カヤックツアー1日体験コースに参加してみました。

御嶽駅そばの店舗でライフジャケットと水遊び用のシューズを借りて、身支度整え、車でインストラクターさんと一緒に白丸湖へ。

車はSUP体験の人と同乗です。SUP体験は参加者が多く、人気みたいです。SUPは旧中川でしかやったことないので、きれいな湖でSUP体験するのも良さそう。

白丸ダムの駐車場についたら、体験場所まで10分くらい多摩川沿いの散策コースを下っていきます。(白丸ダム駐車場にはトイレあり。)

白丸湖多摩川を堰き止めた白丸ダムにある湖で、Googleマップをみても「多摩川」と表示されているだけで、川と明確に区分された湖ではないようです。御嶽駅近くの清流とは色が違い、エメラルドグリーンがきれいな湖で、両岸を木々が覆っています。湖面には、既に朝早いSUPツアーの人たちの姿が。楽しそうです。

カヤックに乗る前に、まずカヤックの乗り方とパドルの使い方を練習。すぐにカヤックに乗り込みます。

インストラクターさんに引っ張ってもらって、とっぷん、という感じでカヤックが湖に浮きます。静かで穏やかな湖面。カモが泳ぎ、ダムの近くの水辺にはとんぼが群れています。遠景には奥多摩の山々も見えます。といってもどれが何の山か分かりませんが・・・。

浮いてるだけではしょうがないので、パドルで漕ぐと、右に回りすぎたり、左に回りすぎたりで前方に進むのが困難。以前他のところでカヤック体験したときは、こんなに左右に回らなかったのにな、と思いつつ、一つ所で、もがき続ける。(後で教えてもらったのですが、以前観光地で乗ったことのあるカヤックは直進しやすい形状のものだったようです。)

インストラクターさんに「もっと左を強く!」、「カヤックのそばではなく、離れたところを漕いで!」とアドバイスされますが、言われたようにやってるつもりですが、なかなか出来ません。

「カモを追いかけるようにして漕いでみると、コツがつかめてきますよ。」というインストラクターさんの言葉を信じ、必死でカモに近づこうと漕ぎ進めます。すると、さっきよりスムーズに前進できるようになってきました。

前進できるようになると、周りをみる余裕も出てきます。SUP体験の人たちが岩から湖に飛び込んだり、犬と一緒に乗ってたりして、楽しそう。澄んできれいな水だから、飛び込んでもへっちゃらだそうです。一つのSUPにカップルで乗っている人もいます。

湖岸には、シュウカイドウや名前が分からない紫色の花が咲き、木々の濃い緑が美しい。春には湖岸の木々に藤の花が巻き付いて咲く中を、秋には湖面にこぼれるような紅葉の中をカヤックで楽しめるらしい。水中には小さな川魚が集団で泳いでいるのが見えます。ヤマメかイワナの稚魚らしい。

1日体験ツアーなので、午前の部が終わったらお昼ご飯です。お昼はカレーうどん。あらかじめ店舗で仕込んでおいた具材入りスープを湖岸で火にかけて、生うどんを投入し、あつあつカレーうどんをインストラクターさんが作ってくれます。お腹が空いていたのもあり、美味しくいただきました。カレー味って、はずれが無い!

午後は午前中漕いでいた場所より、流れがある場所に漕ぎ進めていきます。

流れに逆らって漕ぎ進めていくのですが、漕いでも、漕いでも進みません。ちょっと気を抜くと、流れにとらわれて押し戻されてしまう。そんなこんなを繰り返して、技術ではなく、力づくで漕ぎ進めていったら、何とか流れの無い場所まで到着。力づくなので、腕が痛い・・・。漕ぎ進めた辺りは、けっこう大きな岩がいくつも水面から露出していて、その岩の辺りで流れを作っています。

さらに漕ぎ進めると、また流れが強いところに差し掛かり、今回は頑張っても、頑張っても漕ぎ進めることが出来ません。さすがに力尽き、これ以上進むのは断念。

さあ、戻るかと漕いで行くと、水面から3m以上は顔を出していると思われる大岩の辺りを通ります。先だってインストラクターさんが「あの大岩は気をつけて。」と言っていた場所です。

行きは慎重に大岩に近づかないように漕いでいたので大丈夫だったのですが、帰りは目測を誤った・・・。というより川の流れの仕組みが分かっていなかった。

大岩から何メートルも離れている大丈夫そうな所を通りかかったら、大岩に向かう流れに捕まってしまいました。こんなに離れているのだから頑張って漕げば、流れから逃れられると必死に漕ぎましたが、どうしても流れから逃れることが出来ません。どんなに漕いでも大岩がどんどん近づいてきます。

大岩に激突は避けたい。

大岩に激突はしませんでした。とん、と手で大岩を触った次の瞬間、カヤックが転覆!

気が付いたら顔と上半身が水中に没し、鼻と口から水が入り込んできます。まずい、と思いカヤックから身体を出して離れ、水中で上を見ると水面まで1メートルくらいありそう、下は底が見えない。

みょうに冷静に「ライフジャケットつけてるから、ジタバタしないでも水面に浮く!」と思っていたら、勝手に水面に上がっていきました。ああ良かった。

転覆したとき、今までの人生が走馬灯のように流れた、ようなことはありませんでした。走馬灯が流れていたら、きっと今頃こんな不定期日記は書いていない状態になっていたと思う。思ったより湖の温度が低くて、湖面に浮いているとどんどん足先が冷えてきて、だんだん脚が動かなくなっていったのは予想外でしたが。

ふう、白丸湖の大岩の上にはローレライが住み着いていたか・・・。というのは冗談ですが、大岩のそばは変な流れがあって、その流れに飲み込まれると、どうあがいても逃れられないということを学びました。昔の人が航海の難所にローレライという魔女(妖精?)がいると考えた気持ちが分かりました。こんな実体験で分かりたくなかったですけどね。