くるみ雑記

11/4もくるみ割り人形(@新国立劇場、木村・渡邊組)を観ました。

複数回観ると、前回不明だった部分も少し分かったので、メモとして書いておきます。

今回は事前に公演リーフレットのあらすじを読んでおいたので、人物関係が分かってきました。

クララにはルイーズという年長の姉がいて、パーティではその姉目当ての男性が出てきます。それが、詩人、青年、老人。老人はキルトを着ている人で、詩人と青年に比べて、まったくルイーズに相手にされていません。

人形の代わりにルイーズ、詩人、青年、老人が、ドロッセルマイヤーの演出で子供たちのために余興として仮面をつけて踊るという筋のようです。青年がまずソロで踊り、その次にルイーズと詩人が組んで踊る。ルイーズを巡る恋の戦いは、青年より詩人の方に分があるのかな。最後がキルトを着た老人の踊り。この日の老人役は福田君でしたが、踊りがキレキレ。あんなキレキレの踊りをする老人は、現実にはいない、たぶん。オケもこの部分は楽しんで演奏しているようで、金管がノリノリで吹いてました。

ねずみとの戦いは今回はコントではありませんでした。10/28にコント風に見えてしまったのは、コメディエンヌ小野さんと大阪人奥村君のなせるわざだったのか。砲弾をねずみの王様に持っていかれて、木村クララは本当に困っている感じ。ギャグ要素無し。

続く木村さんと渡邊君のパドドゥは、二人で何度もリハーサルを重ねたんだろうなという出来でした。若いダンサー同士なので、難しい振付でもっとぎこちないかと勝手に想像していましたが、杞憂で終わりました。

2幕の個々の踊りははしょりますが、本島さんのアラビアの踊りを観ていたら、ファスターの本島さんの踊りをまた観たくなりました。2020年に東京オリンピックがあるし、それまでにビントレーのファスターを再演してくれないものか。

花のワルツ。踊りはいいとして、吊られている花は何なのかやはり分からず。いちごや桜の一種のバラ科の花っぽくみえましたが、あんな色無いし。架空の世界の架空の花ということでOK?

最後のこんぺい糖の精と王子のパドドゥ。キラキラした二人ですね。華があるというのは、木村さんのようなダンサーのことを指すのかとつくづく思います。木村さんのソロは、ここでこの音に合わせる、タメをつくってこの音に合わせる、というように合わせてほしい音にキッチリ最後に合わせていく踊り。渡邊君は、舞台上で相手役ダンサーが踊っている姿を見つめる様が、温かく優しい。パドドゥでは女性ダンサーを引き立てる役に徹する一方、ソロでは爽やかできれいな踊り。良いダンサーです。見た目も踊りもバランスの良いカップルで、今後も二人を見続けていきたい。が、見ていて、もしかしたら木村さんよりもう少し背が低いダンサーの方が、渡邊君にはリフトしやすいのかもしれないとも思いました。二人とも将来的にはプリンシパルになるはずのダンサーだと思われるので、出来れば二人のペアで見続けたいものですが。