スタンプハイク2017秋②

景信山から小仏峠に向かうつづら折りのコンクリートで舗装(?)された下山道は、少し急坂で緊張します。ですがすぐに道の反対側の視界が開けて、山々の景色が広がるのを見られるのは楽しい。

小仏峠までの道も、春のスタンプハイクの際に通った時より整備されていました。歩きやすくなっていて嬉しい。

小仏峠はサクッと過ぎることにして、横目でタヌキの置物を見ると、いつの間にか小さいウサギの置物が仲間入りしていました。毎回写真を撮っていないので、いつからウサギが置かれているか不明です。春のスタンプハイクの時にも置いてあったのか。去年の秋は見た覚えがありません。地味な小仏峠ですが、変化が無いように見えてマイナーチェンジをしていたようです。

12:45頃城山につくと、景信山より人が多い。なんだろう、この賑わいは。時間帯のせいもあるのでしょうが、人出の多さでは陣馬山より景信山、景信山より城山です。で、お約束のように、陣馬山でも景信山でも見かけたスニーカーの若者2人組を城山でも見かけました。彼らは最初から、スニーカーで陣馬高原下から高尾山までの縦走を敢行するつもりだったのかもしれません。若いってすごいな。

城山では茶屋でなめこ汁250円を注文しました。青空の下、歩いているときは暑くなりますが、休憩でしばらく体を休めていると、たちまち冷えてきます。そんな時はなめこ汁がぴったり。ちなみにもみじ台や高尾山頂でもなめこ汁を飲めますが、受け取りの待ち時間が少ないうえ、お値段も若干安いのです、城山茶屋は。なめこ汁は、大きななめこがたっぷり入っていて、体が温まって美味しい。なめこ汁を飲んでいると幸せな気分になるのは何故だろう。

お腹が温まって元気が出てきたので、高尾山に向けて出発です。城山から高尾山へは普通のスニーカーでも行けてしまうような整備された道。城山にいた人たちの中にも、町で見かける普通の格好の若いカップルがいたり、ウォーキングシューズを履いた年配女性集団がいたりしましたが、みなさんいい陽気に誘われて高尾山からそのまま流れてきたのでしょうか。

一丁平が近づいてくると、登山道から離れた山の斜面に近い方にたわわに実った柿の木が生えているのが見えました。こんなところに柿の木が生えていたなんて。渋柿か甘柿か分かりませんが、一本だけの柿の木。実がなっていなかったら気付かなかったはずです。

一丁平ではモミジがそこ、ここできれいに紅葉していました。まだ緑の部分、黄色、薄いオレンジ、濃いオレンジ、鮮やかな赤、深みのある赤と様々な色が楽しめました。モミジは紅葉すると、なぜこんなに気になる存在になるのか不思議です。一丁平はそこそこの人出。ここでやっとスニーカーの若者2人組は見かけなくなりました。写真を撮影している間に追い越されてしまったのかもしれません。以後2人を見ることはなくなり、寂しいような気も少々。

続いてもみじ台。その名称の通り、モミジがたくさん。人もたくさん。

もみじ台の長い階段を登るのは大変なので、巻いて高尾山に行こうかとも思いましたが、この時期にもみじ台でモミジを見ないなんてもったいない。期待していたモミジはきれいでした。ですが、人が多すぎて、ゆっくりモミジを見る気になれません。ゆっくり見るには一丁平の方が良い。

もみじ台に来て、すっかり忘れていた富士山を見ることを思い出しました。富士山を見るには高尾山より、もみじ台の方がゆっくり、大きく見られます。というわけで、富士山がある方角を見ると、山頂がすっかり雲で覆われています。冠雪している部分がすっかり隠れて、なだらかな稜線が見えるだけ。そんな富士山の存在感は、薄い。陣馬山できれいな富士山を見ておいて良かった。ふだんもみじ台に来てないらしき紅葉狩り目的の人たちは、富士山に気づいていないようでした。

さて、もみじ台にも行ったし、高尾山頂はどうしよう。もみじ台がこれだけ人出が多いのなら、山頂はとんでもないのではないだろうか。

5号路で山頂は巻いて、山頂直下のトイレのそばまで行くと、人出が少ない時は閉めている2階トイレまで並んでいます。おまけに1号路は小学生の団体が行列して下っていくのが見えました。

やはり山頂はとんでもない人出。ゆっくりする間もなく、スタンプ押したらサッサと退散です。

1号路を薬王院の奥之院経由で下りると、薬王院内で大渋滞が発生するのはハイシーズンでは毎度のこと。そのため下山は薬王院の裏手を通りました。といってもスタンプを押印するため、すぐに1号路に合流することになり、渋滞に巻き込まれました。

人がとにかく多くて、前になかなか進めません。もう午後2時になるのに、参道にはこれから山頂に向かうぞ、という人たちが続々とやってきます。渋滞をかいくぐってケーブルカーの高尾山駅に到着し、ここでもスタンプを押します。駅では多数の乗客をさばくため、整理券を配っていました。

ケーブルカーにもリフトにも乗らないので、そのまま1号路を下り続けます。1号路の下りも登りも相変わらず人が多い。そして渋滞のなか、何とか15時過ぎに登山口に下りてこられました。登山口までずっと渋滞続きでしたが、高尾山口駅に向かう道も渋滞。

登山口から高尾山口駅までに行く間には、きれいに紅葉した木々がいくつもありました。紅葉狩りだけなら、山頂やもみじ台まで行かなくても駅周辺で充分雰囲気は楽しめそうです。高尾山口駅の近くでは、鮎の塩焼きをその場で焼いて売っている出店もあって美味しそうだったし、高橋家で高尾名物とろろそば食べられるし、高尾599ミュージアムで高尾の自然展示も楽しめるし、小川はきれいだし。でもせっかく高尾山口まで来たなら山頂行ったり、薬王院参拝したりしたいですよね、混んでるけど。

登山が終わったら、汗を流すため極楽湯へ。極楽湯は大入りのよう。脱衣所で空いているロッカーを探すのが大変でした。入浴中どんどん人が入ってきて、イモ洗い状態になるかと思いましたが、そんな事態にはなりませんでした。不思議に思いましたが、そんなに温泉に入る人がいないのかと納得し、ゆっくりと入浴することができました。下山後にさっぱりすることが出来る温泉が駅近くにあると、便利で良いですね。

良い気分で極楽湯の玄関を出たら、入口付近で人が並んでいました。そうです、入浴中にイモ洗い状態にならなかったのは、入場制限をしていたからなのでした。時刻は16時過ぎでしたが、いつから入場制限をしていたのでしょうか。

帰りの電車は出発5分前には乗車したのに、既に満席。つり革につかまっている人も多数。春のスタンプハイクの時はこんなに混んでいなかった記憶があります。天候の良さや紅葉の見ごろを迎えているといったことで、高尾山に来る人が一日に集中してしまったせいかもしれません。土曜の天気が良かったら、もう少し分散されてたのでは。

人出の多さに閉口しましたが、また来年も春のスタンプハイクに参加しよう。