モフる

たまに行く神社の鳥居の前は日当たりが良い。

ポカポカとした小春日和には、近所の野良猫には日向ぼっこに最適の場所です。

いい陽気に誘われ神社に行くと、茶トラの猫さんが日向ぼっこをしていました。耳の端が小さく三角にカットされているから、去勢・避妊済みの地域猫のようです。

猫を撫でたい。

少し近づく。猫さん逃げない。

もう少し近づく。やはり猫さん逃げない。

さらに近づいて、そーっと手を伸ばして、なでなで。猫さん逃げない。

毛並みに沿って撫で続けていると、茶トラさんは目を細めて気持ちよさそう。

それではと、手のひら全体をぴったり猫の毛皮につけて、軽ーい圧を加えて、のの字を描くようにマッサージをしてみます。ボキャ貧なのでうまく表現できませんが、表面を撫でるのではなく、手のひらで毛皮ごと撫でて毛皮とその下の肉をずらすようなイメージ。これは気に入ったらしく、茶トラさんはヘソ天になり、もっと撫でろと催促です。

野良なのに、見知らぬ人間にヘソ天になるのかと思いつつ、撫で続けます。毛づやはいいし、痩せていなくて肉づきいいし、モフらせてくれるし、地域の人に可愛がられているのかな。

茶トラさんをモフり続けていると、足元にトン、となにか当たるものがありました。

見ると、耳の端が小さく三角にカットされた白黒ブチの猫さんが横たわっています。モフられスタンバイOKという感じです。

きみ、この前撫でようとしたら、ピュッと逃げなかった?

仲間の猫さんが気持ちよさ気にモフられているのを見て、自分も誘惑に勝てなかったのか。現金なヤツめ。

茶トラさんのモフりを中断し、白黒ブチさんを同じように撫でてみます。

良く見ると、白黒ブチさんは砂や土、千切れて小さくなった落ち葉がたくさんついて汚れています。一体、どこを歩いてきたのか。

「きみ汚れているよー。毛づくろいしないの?きれいにしなきゃダメだよ。」と話しかけながら、汚れていないところを撫でていましたが、茶トラさんのようにヘソ天になることはなし。

茶トラさんもまだヘソ天でモフりを待っているので、茶トラさんを撫でていたら、白黒ブチさんはプイっと歩いて行ってしまいました。

モフり方が気に入らなかったのか、茶トラさんの方をより可愛がって撫でているのがばれてしまったのか、汚れていると指摘されたことに傷ついたのか。

意外に猫は人間の言っていることが分かるようなので、もしかしたら傷ついたのかもしれません。

 

 

 

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