さるびあ丸で神津島へ

竹芝から大型客船さるびあ丸に乗って、神津島天上山トレッキングツアーに行ってきました。神津島到着までのことを、メモ。

22時出発のさるびあ丸に乗るため、夜の浜松町駅に降りたちました。目指すは徒歩10分弱の竹芝客船ターミナルです。

小雨がぱらついているなか、帰宅を急ぎ浜松町へと向かう人々に逆行して、竹芝へと向かいます。同じ方面に向かう人が思ったより多いのが、まず驚きです。

竹芝に近づくにつれ、さらに人が増えてきます。道路沿いには、自転車を収納した袋を車から何台も下ろしているサイクリストの姿も。

竹芝客船ターミナルの待合室に着くと、出発を待つ人がたくさん。個人で行く人、団体旅行の人、多くの人でごった返しています。

ツアーの受付を済またら、21:30から乗船開始です。乗船時にチケットの半券をもぎり取られて、残った方の乗船券は下船時に回収されるので、無くしてはいけません。

今回のツアーの席は、一番お安い2等和室。船内で乗客が入れる部分では、一番下の船室です。船酔いが心配なので酔い止めを飲んでおきますが、さあどうなるか。

ところで、2等和室は、薄いカーペットが敷かれた男女の区別のない雑魚寝スペースです。一人当たりのスペースがテープで区切ってあり、枕が置いてあります。身体の大きい人や、隣の人の寝相・いびきがひどかったら、つらい感じ。翌朝起きたら、2等和室の廊下で毛布をかぶって寝ている男性もいたので、身体の大きな男性にはやはり狭いのかもしれません。

船内にはレストランや身だしなみを整える更衣室、コイン式のシャワールームなどがあります。レストランは開店時間が限られているので、小腹が空いたときは自販機を利用すると良さそうです。自販機の飲み物は120円~、菓子パンやスナック菓子は1個120円。観察していたところでは、スナック菓子ですぐ売り切れてしまうのはカラムーチョのスティックタイプ。お酒のおつまみに買っていく人が多いのかもしれません。

ハーゲンダッツは確か330円。ホットフード自販機の焼きそば、フライドポテトとから揚げのセット、たっぷりフライドポテト1箱などは一律400円。自販機のカップヌードル200円。子どものころ見た以来のホットフードの調理自販機や、熱湯が出てくるカップヌードル自販機がここでは現役で稼働しています。

利用しなかったので味は分かりませんが、レストランのメニューはカキフライ定食(売り切れの表示あり)900円、麺類800円など、町の飲食店とお値段はあまり変わりませんでした。自販機もレストランも良心的な料金設定です。

デッキに出ると、乗船前より雨が降っていて、風もあり、肌寒い。2等船室であれこれやっているうちに、見ようと思っていたレインボーブリッジはとうに過ぎていました。その代わり、横浜のベイブリッジは見られました。雨降る夜のベイブリッジは何となく寂し気です。

横浜の夜景も見たので、2等船室に戻って就寝です。船内の客室は横浜を過ぎると消灯しますが、通路や共有施設などは明かりがついています。明るいと眠れない人はアイマスク必携です。耳栓もあるといいとは思いますが、上階の荷物置き場で酒盛りしている人の声がよく聞こえてきたのであまり効果はないかもしれません。

雑魚寝の2等和室は落ち着かず、なかなか眠れません。さらに深夜になると、寒い。1枚100円で借りた毛布をかけて横たわっていますが、あまりに寒いので、脱いでいた靴下をはきこみます。が、それでもまだ寒い。また起きてアウターを着ると、やっと寒さを感じなくなりました。

上の階から広い階段を通って冷気が降りてきたのか、海の冷たさが船室にまで伝わってきたのか不明ですが、2等和室はとにかく寒かったです。一人で毛布を2枚レンタルしていた人がいましたが、2枚レンタルしておけば良かったと後悔です。2枚借りれば、1枚はカーペットの上に敷いて寝心地を良くしてもう1枚は掛ける、又は、2枚とも掛けて温かく寝ることもできますから。毛布レンタルしていない人もいましたが、相当寒かったのではないかと思います。

大島が近づいてくると、下船する用意をするよう船内アナウンスが入ります。この時期、大島に着く少し前ごろに日の出が見られるはず。下船はしませんが、水平線から昇る朝日を見たくて起きだします。

外に出るとあたりは既に明るい。朝日が出る方向に移動して、デッキから眺めます。ですが水平線に雲がかかっていて、水平線から顔を出す朝日は見られませんでした。残念。

乗客は大島で一気に降りていきました。大島を過ぎたら、船内が急にガランとしています。帰りの便でも大島から大量の旅行者が乗り込んできましたが、伊豆諸島の中で大島で乗降する人が最も多い。

見ていると、桟橋にパトカーが止まっていて、警察官もいます。なぜ警察官が?と思いましたが、このあと理由が分かります。

警察官が港のスタッフと協力して、船と桟橋をつなぐタラップを掛けています。その後の他の島でも、それぞれの島に駐在している警察官が手伝っていました。離島ではタラップをかけるのも警察官の大切な仕事のようです。

大島を過ぎると、船が今まで以上に揺れます。というより、大島までは予想していたより揺れませんでした。大島までは伊豆半島がブロックしていて風の影響を受けにくいところ、それより南の島では風をブロックするものがなく、風の影響をダイレクトに受けてしまうため揺れが大きくなるとか。効き目の弱い酔い止め薬を服用していたので、大島以降はすっかり船酔いしました。よく効くアネロンを飲んでおけば良かった・・・。

さるびあ丸は利島、新島、式根島を経由して、午前10時に終点、神津島に到着。空をみると、神津島の上空には濃い灰色の雲が居座っています。この後は天上山のトレッキング開始です。