横尾山荘、槍ヶ岳山荘、槍沢ロッジ②

槍ヶ岳を登頂したら、槍ヶ岳山荘へ。外はガスが厚く、青空が見えてくる気配がありません。

槍ヶ岳山荘で割り振られた部屋はツアー一行全員同室の2階の大部屋です。山小屋によくある2段式の部屋で、薄い布団が敷いてあります。ツアー人数の関係で、一人につき1つの布団とはいかず、若干身動きに気を使います。

部屋で荷物の整理等をしていると、トイレのにおいが漂ってきます。トイレが近い部屋なので仕方が無いのかもしれませんが、部屋の扉を閉めて多少マシになってもしばらくすると臭ってきます。部屋にこれだけ臭ってくるので、覚悟してトイレに行ってみると、小屋内にあるトイレでは、今まで泊ったことのある数少ない山小屋の中で最も臭う・・・。富士山の山小屋のトイレも臭うというので、富士山に行かないことにしているのに、槍ヶ岳山荘でこんなトイレに遭遇するとは・・・(ちなみに知人が泊った富士山7合目の新しい山小屋(名称失念)のトイレは嫌な臭いは全くなかったそうです。)

おがくずを使った最新式のバイオトイレとトイレ内に掲示してありましたが、これまで経験したことのあるおがくず式のトイレは嫌な臭いはありませんでした。なぜこんなに臭うのだろう?使用後、攪拌するための自動ボタンを押すのですが、そうするとさらに臭ってきます。オーバーユースでバイオトイレの処理能力を超えてしまっているのでしょうか。トイレの窓を開け、トイレ入り口の引き戸をぴったり閉め、大部屋の扉を閉めたら、部屋内に侵入してくる臭いがマシになりました。でも誰かが引き戸を数センチ開けたままにしてしまうと、またひどく臭ってきます。はぁ・・・(溜息)。トイレの臭いが漂ってきにくい部屋に宿泊している人には、トイレの臭いに悩まされないよう引き戸をしっかり閉める必然性が実感しにくいのかもしれません。お願いですから、引き戸をピタッと閉めてください(といっても引き戸には若干隙間がありますが)・・・。

槍ヶ岳山荘の水は天水で、晴天続きのせいかチョロチョロとしか出ません。1F玄関ホールの洗面所しかり、トイレの手洗いスペースしかり。いつもそうなんでしょうか。でも飲料水を無料でわけていただけるのは、ありがたいです。山荘に着くまで暑いので、自販機の飲み物が売り切れの表示が多く、良く売れていたようでした。そしてスタッフの方がせっせと自販機に補充する。

売店について。ツアーメンバーは出発前から山荘で購入するTシャツを楽しみにしていたようで、売店でTシャツ選びに余念がありません。槍ヶ岳山荘への行程で、すれ違った下山者の中には山の絵が描かれたMt.YARIのTシャツや槍Tシャツを着ている人がわりといました。下山者の着ているTシャツを見て、「買うなら槍Tシャツがいい。」と思っていました。が、8月上旬の山荘到着時、槍Tシャツは色、サイズに欠品多し。希望の色は今期中の再入荷は無いといいます。そんなわけで普段なら買わない色の槍Tシャツを購入。ちなみに普段Mサイズの女性は、XSサイズが合います。

 夕食は、これまた写真を見てもうろ覚えですが、白米(ふりかけ付き)、お味噌汁、煮た人参1切れつきデミグラスソース味の煮込み風ハンバーグ、千切りキャベツ、コールスローサラダ(?)、プチトマト1個、フライ、チョコ味の謎のスイーツ。チョコ味のスイーツはカカオパウダーが表面にまぶされているので、見た瞬間「これはスイーツだ」と分かりましたが、おかずの一品だと勘違いしてほおばった人には、予想外の甘さに驚くというトラップつきです。

夜はガスが晴れず、星空観賞は断念。

翌朝もガスは濃い。濃いガスの中、下山していく人の姿があっという間に見えなくなっていきます。そんな中、果敢に槍ヶ岳に登っていく人もいます。がんばれ!

朝食は、白米、お味噌汁、焼き鯖、オクラの和え物、甘い煮豆、卵焼き1切れ、ハム1/2切れ、カットされた水菜など。

3日目の行程は短く、槍ヶ岳山荘から天狗池に行って逆さ槍を見て、槍沢ロッジまで下りていきます。出発時は濃いガスの中でしたが、徐々にガスが消え去り、天狗原に着くころには普通の曇り空の下にいました。天狗原から天狗池までは簡単な道だろうと下調べをせず高をくくっていたら、結構岩々としたルートでした。

天狗池に到着すると、池の9割がたまだ雪に覆われていました。人が歩いても雪面の底が抜けないかツアースタッフさんが検証してから、雪の上を渡って池を横断したい人はスタッフさんに続きます。雪上に踏み跡があっても、それがいつ出来たものか、今渡っても大丈夫か自分では判断できないので、こういうちょっとした冒険をしたい場合はしっかりしたスタッフがいるツアーは良いです。ツアー一行が雪面の池の上を渡っていたら、それを見た登山者グループも続いてきます。

渡ったところで本来なら、池に映る逆さ槍が見えるはずですが、池の表面のほとんどは雪で覆われていて逆さ槍はお預け。と思って付近をぶらぶらしていたところ、池の端のほんの小さく雪が溶けて水面が現れている部分に、逆さ槍が映っていました。ツアー一行が見つけたわけではなく、逆さ槍を撮影しに単独で天狗池まで来ていたらしきアマチュア写真愛好家(?)の方が池を撮影していて、ツアー参加者があんな小さなスペースに逆さ槍が”!と気づいたのです。写真撮影を趣味にしている人って、普通の人では気づかないところを気づくものなのだと尊敬と感謝です。アマチュア写真愛好家(?)の方がいらっしゃらなかったら、気づかず素通りでした。空には雲が多いものの、青空も見えてきて槍ヶ岳も、逆さ槍もきれいでした。

槍沢ロッジには12時過ぎには着き、この日の宿泊者の中では一番乗り。通された部屋は3階です。3階のフロア全部をツアー一行で使えました。ふとんは一人1枚どころではありません。この日はのびのび布団を使えます。

が、3階は暑い!太陽で温められた屋根を通して熱気が降りてきます。換気扇が窓枠に嵌められていて終始稼働していますが、そんなものでは熱気は去りません。試しに2階に下りてみると、全然暑さが違うではありませんか。2階に来た途端、熱気を感じなくなります。2階の談話室も過ごしやすい。3階の熱気は2階までは降りてきません。

槍沢ロッジのトイレと乾燥室は、廊下でつながった別棟にあります。トイレはやはり臭いません。

そしてここにはお風呂もあります。横尾山荘のようなシャワーや蛇口はなく浴槽のみですが、とにかく汗を流したいので浴槽だけでも充分です。

夕食は白米、お麩の味噌汁、唐揚げ、がんもどき(?)、千切りキャベツ、青菜のおひたし(ほうれん草か小松菜だったか?)ひじきの煮物、甘く煮たさつまいも、漬物、デザートのオレンジ1切れ。夕食ではありませんが、1F玄関ホールにお湯のポットが置いてあり、セルフサービスでインスタントコーヒーやスティックタイプのココア、ティーバッグの紅茶がいずれも1杯100円(だったはず)でいただけるのがお手軽です。

就寝時間になると、さすがに太陽からの熱射もないので3階の熱気は治まっていました。窓枠にはめられた換気扇ですが、換気扇本体と窓の縦の長さに差があります。昔、窓枠にはめるタイプのクーラーがありましたが、それはクーラーの縦の長さと窓の縦の長さが合わない場合、建材などで隙間を塞いであったものです。この換気扇もそういった感じで窓枠に嵌っているのですが、窓の縦の長さと換気扇の縦の長さが違うので10センチ以上も隙間が出来ています。その隙間を塞いでいるものは何もありません。雨が降った場合どうなるんだろう(雨が入り放題?)、虫が入ってこないのだろうか。その隙間から入ってきたのか分かりませんが、蛾が室内を飛んでいました。蚊が入ってこないからいいか。

朝食は5時。白米、豆腐の味噌汁、焼き鮭、きんぴらごぼう、オクラの和え物、卵焼き1切れなど。槍ヶ岳山荘でもオクラが出ましたが、槍ヶ岳山荘グループでオクラの和え物は定番?

槍ヶ岳ツアーで泊った施設のメモ、終わり。