白馬③(ネガティブ2日目、白馬山荘まで)

8月上旬白馬三山縦走2日目は、終始良い天気の中の登山でした。

途中までは快調でしたが、その後は・・・。ネガティブ2日目始まりです。

 

2日目は白馬鑓温泉小屋から白馬鑓ヶ岳、杓子岳を登って白馬山荘に行く、休憩含まず約6時間の行程です。

鑓温泉小屋からほどなくして急登。鎖場が続き、慎重に足を運びます。後ろの方にいて気づかなかったのですが、後で聞いたところによると同ツアーの男性が鎖場で足を滑らせ、少し落ちたそうです(怪我は無し)。

鎖場を過ぎて延々と登りが続きますが、周りの景色が良い!雪渓のそばを登っているので、登っていても汗だくにならず涼しい!ピンク色の花を見つけたからイワカガミかと思いよく見ると、コマクサが咲いている!「天然クーラーだ」「こんな景色のところ、本当に自分が来られるとは思わなかった」と楽しみながらツアー一行は登っていました。

かなり登ったなと思ったら7:40頃、大出原に出ました。チングルマ、イワカガミなどお花がたくさん。ロープがはってあって、ルートを外れてはいけないということらしい。ここで小休憩。

花に癒され、進んでいくと、9:10頃、目の前に紅がらがまかれた緩い傾斜の雪田がどーん!と出現。ちょっと待って、雪は昨日で終わりじゃなかったの?

一行を率いるツアースタッフの登山の先生が雪田を行って戻って、キックステップで登れると判断し、軽アイゼンはつけません。慎重に登って、登り終えて振り返ると、迷いの無い足取りで雪田をすごい速さで登ってくる人を発見。軽装で水だけ持っている、若い女性のようです。

結局、ツアー仲間が全員登りきる前に軽装の女性に追いつかれました。件の女性は鑓温泉小屋のスタッフの方。「久しぶりに良いお天気になったので、天狗平の方まで時間内に行けるところまで行こうと思って」と爽やかな笑顔です。山に若い女の子がいるといいな!・・・って、燕岳でも思ったな。

白馬鑓ヶ岳に登る前の開けた所で昼食。

さてさて、出発前に水を入れて仕込んでおいたアルファ米はどんな感じかと見てみると、ふっくらずっしりとして食べごろになっています。きのこご飯を持ってきましたが、山で食べるにはもう少し塩気があった方が良いと思いました。聞くところによると、ちらし寿司やおこわ系のものが美味しいらしい。一方、小屋で幕の内弁当を頼んだ人によると、「やっぱり山で食べるのはおにぎり弁当が良い!」そうです。中身見せてもらわなかったので、どんな内容の幕の内弁当か分かりませんが・・・。

白馬鑓ヶ岳はザレた道を登り、ザレた道を下ります。「これは、コンクリート屋さんが喜びそうな場所ねー」って、そんな冗談言ってるツアー仲間もいましたが、こっちはそんな余裕ないから!ザレた道の下りが苦手なんだよ、しかも急坂で転げ落ちそうなんだよ。

何とか白馬鑓ヶ岳を下って、次は杓子岳です。巻き道があるので杓子岳を登らなくても、白馬山荘に行けます。杓子岳の登山道もザレています。砕石を盛って作った山という感じ。ここで杓子岳に登る人と登らない人に別れました。もう来ないかもしれないかも記念にと思い、登ったのが運の尽き。登りはいいとして、下りは「来るんじゃなかった」と心の中で後悔しきり。

杓子岳を下ってきたら、白馬山荘に続く稜線上をゆっくりペースで登っている、杓子岳に登らなかった組が見えました。向こうもこちらが下山してきたことに気づいたらしく、手を振っています。杓子岳に登った組は、白馬山荘に着くまでに、登らなかった組に追いつこうとしたのかな、丸山までのペースが速かったです。

そんなハイペースの中、丸山に登る途中で息が苦しくなりました。先頭のツアースタッフさんに訴えても単なる弱音と思われペースは変らわず、ツアー仲間は力強い足取りでそれに続いています。わたしも必死で歩いていましたが、ガンガンガンと脈打つような強い頭痛と吐き気がしてきて、もう駄目だ!と思い、足を止めて後続のツアー仲間に道を譲ることに。ツアー仲間が異変に気付き、先頭のツアースタッフさんにストップを呼びかけてくれました。

ペースダウンしたり深呼吸したりしたものの、症状が出てしまった高山病は収まりません。珍しいクロユリが咲いていても撮る気もおこりません。白馬大雪渓に下る分岐のところで、あとは危険個所がないのでツアー仲間は先に白馬山荘に向かい、わたしはツアースタッフさんにザックを持ってもらい、ゆっくり登りました。

燕岳でも軽い症状が出たので気をつけて水分多めに取ったり、塩飴舐めたり、エネルギーもちゃんととって、燕だけツアーで教えてもらった五苓散という漢方を数日前から飲み続けていたのに、症状が出てしまいました。ハイペースに高度順応しきれなかったのが原因だと思いますが、体質のせいもある気がします。ふう・・・ミウラドルフィンズの富士山テストを受けた方が良いかもしれません。