すみだでジャズ

もう一週間も前の話になりますが、第8回すみだストリートジャズフェスティバル(2017/8/18-2017/8/20)に行ってきました。

すみだストリートジャズフェスティバルは、どの公演も無料。墨田区内の駅前、商業施設前、バスの中、お風呂屋さんなど様々な場所でジャズの公演が聴けます。氷の彫刻パフォーマンスやキッズパーク、グルメなど、世代を問わず参加できるフェスティバル。目的や目当てのミュージシャンを決めずにフラッと参加して、ジャズに詳しくなくても楽しめる気軽なフェスティバル。

 

武人がサックスを持ってる絵柄のジャズTシャツ(2,500円)を買って、さあジャズフェスティバルに参戦です。

今回の目当ては、8/18の「GOMA feat 熊谷和徳」(@トリフォニーホール大ホール)8/20の「タケカワユキヒデ小林香織」(@錦糸公園メインステージ)です。

GOMA feat 熊谷和徳」の公演は、GOMAさんのソロ、熊谷さんのソロ、お二人のコラボという構成でした。

GOMAさんはオーストラリア先住民族の管楽器、ディジュリドゥという、木の筒で出来た楽器の奏者だそう。初めて聞く楽器で、正直言ってどうやって観賞する音楽なのか分かりませんでした。演奏は、モガモゴモガモゴというふうに聞こえる・・・。なんだか、モスラの幼虫のような巨大なイモ虫がどこかに向かって移動している、というイメージです。もっと他に感想はないのかとも思いますが、イモ虫の移動しか思い浮かびませんでした。

熊谷さんは言わずと知れた、世界的なタップダンサー。タタタタ、タンタと流暢に音を刻みます。

そしてお二人のコラボ。それぞれのソロより、コラボの方が相乗効果で良さが増しました。GOMAさんのディジュリドゥはイモ虫の蠢き音ではなくなり、熊谷さんの刻む音の世界を広げます。熊谷さんのタップは目が離せないほど、細かく速く、緩急をつけて音を奏でます。目が離せない。

終わっての感想は「すごい!」の一言。タップと民族楽器のコラボ公演で、手に汗握りました。

タケカワユキヒデ小林香織」の公演は、屋外での公演でした。リハーサル時から、待ちわびる聴衆がたくさん。

本番は、「ガンダーラ」、「モンキー・マジック」、「ビューティフル・ネーム」、「銀河鉄道999」など、ゴダイゴの懐かしい名曲がズラリ。ジャズのメロディを挟み込むことによって、ただの懐かしのメロディとは少々異なり、かっこいい。

つい口ずさみたくなる曲ばかりなので、タケカワさんの歌声を聞きたいという人の邪魔にならないように、歌いださないようにするのが大変でした。昭和の歌って、どうしてこう、一緒に歌いたくなってしまうのだろう。

「ビューティフル・ネーム」では観客に参加してもらう工夫も。「ウワウワ、ララララ・・・」のところ(レコードでは子供が合唱している部分)で、観客にも歌ってほしいとのこと。ただ一緒に歌いましょう、では遠慮してしまって観客の歌声が小さくなってしまうかもしれないので、数々の経験の中から観客が大声で歌うようになる秘訣を会得した、と。それは、観客を大体半分になるように分け、右ブロック、左ブロックで交互に歌って、その声の大きさを競い合い、勝敗をつけるというもの。どちらのブロックが勝ったからといって、勝った方にご褒美があるわけではありません。

さてビューティフル・ネームの曲中、ウワウワ・・・のところを左右ブロックで交互に歌ったのですが、みごとタケカワさんの目論見通り。どちらのブロックも、もう一方のブロックに負けじと、どんどん歌声を大きくしていきます。結果は、ステージから見て右側ブロックが勝ち!こういう仕掛けがあると、フーンとただ見ているだけより、参加した感があって楽しい。

タケカワさん達の公演が終わったら、あとの用事のために帰路を急ぎます。ですが、錦糸公園から帰路に向かう途中、商業施設の前、駅前と、色々な場所でライブをしているものだから、気になる音楽が聞こえてくるとついつい聴き入ってしまいます。

そんな公演の一つが、楽天地ビル前でライブをしていた「aya Sueki & タケシーズ」。ボーカルのayaさんが、とんでもなく上手い!

ayaさんのパワフルでどこまでも伸びる歌声に引き止められて、帰路を急いでいた足が止まってしまいました。滑らかで艶のある歌声はいつまでも聴いていたい。帰らなきゃと思いと、もう少しだけという思いで、心の中でせめぎ合いが生じます。

結局、最後まで聴くことは出来ませんでしたが、何の気なしに通ったところで、あんな歌声を聴けるとは、すみだジャズフェスティバルのレベル恐るべし!

音楽好きの素人の発表会的なライブかなと思って聴きに行くと、そのレベルの高さに瞠目します。来年はジャズバス(バスに乗りながら生演奏を聴けるらしい)に乗ってみたいなあ。