体力不足を実感、滝子山

登山ツアー2日目は滝子山です。この日は岩場練習より、1000m登って1000m下りる長時間歩行がメインです。

1日目の宿泊施設のビジネスホテルからタクシーに分乗して、桜森林公園登山口まで向かいます。

森林公園登山口からしばらくは穏やかな勾配の道ですが、そのうち林の中の急登になります。そして林道に出合う。林道に出合うまでの急登は、記憶があいまいでうろ覚えですが、休憩が1回もなかったような。鷹ノ巣山の急登を思い出しながら登っていましたが、自分ひとりだったら絶対途中で何回も休憩をとったはず。

林道でしばしの休憩。林道では次の登山道に出合うまで標高をかせがず、人心地つくことが出来ました。林道に出合うまで同じルートを歩んでいた単独行の年配男性がいましたが、その男性は我々ツアー一行とは別のルートである南稜ルートを登っていきました。南稜ルートは林道をちょっと横切ったら、すぐにまた急登の登山道が始まるコースです。見ていたこちらは「えっ、あの男性、あのルート登るの?」と思いましたが、単独行の年配男性はかなりの健脚なのかもしれません。

ほぼ勾配のない林道で人心地ついたと思ったら、次の登山道はまた急登の連続です。やはり4月に登った鷹ノ巣山奥多摩の山々を思い出します。「あと少しでトラバースする道になる。」とスタッフの方に言われても、さっきより急ではなくなったけれど、やはり坂道です。おまけに途中からは、以前は登山道として記載されていたけれど、数年前から登山地図に載っていない、一部崩落しかかった道を行き、ヒヤヒヤものです。

自分ひとりで登るより速いペースで歩みは進み、檜平に到着です。檜平は広く開けた平らな広場。ツツジがきれいに咲いていました。ここで休憩を取っていると、森林公園登山口で颯爽と我々ツアー一行を追い抜いていった単独行の女性登山者が、滝子山山頂に繋がる坂をこれまた颯爽と下りてきました。登山口でお見かけした時からデキそうな女性に見えましたが、もう山頂から戻ってきたようです。早い!

休憩が済んだら、登りは男坂から滝子山山頂を目指します。これまた急登、そして、山頂に近づくと岩交じりの道になります。

檜平から男坂を登っての山頂までのルートタイムは、50分とのこと。この日の登山は原則、急登の途中で休憩は取りません。休憩を取らないのはいいとしても、歩むペースが早い。呼吸が苦しくなってきます。

ツアー一行から抜けて、山頂には行かず、下山時にまた寄ることになる檜平に先に戻って待っていようか。こんな思いが、何度も頭をよぎりました。ですが、他の参加者の歩みが止まる様子はなく、そんな中を一人脱落宣言をする勇気もありません。ツアーの良いところは、他の参加者も頑張っているのだから自分も頑張ろうという気になるところです。結局、他の参加者の歩みにつられて歩き続けて、滝子山山頂(1620m)に到着です。檜平から山頂までにかかった時間は40分。ルートタイム50分より10分早いのだから、どおりでペースが早いはずです。

山頂は晴れてはいましたが、雲が出てきてしまい富士山は見られませんでした。雲がない晴天の日はいい眺めが期待できるのだとか。ここにもツツジがきれいに咲いていました。滝子山は1日目に登った乾徳山のように山頂に着くまでに渋滞があるわけでなく、山頂もある程度広さがあって良いですね。山頂まで行けば、登りの苦しさを忘れるミラクル。

下山は女坂を下って檜平を経由し、藤沢子神社の方に下りていきます。女坂は男坂より勾配は緩やかなものの、なにげに滑りやすい。下山もペースは緩めず、さっさか下ります。檜平で休憩を取ったら、林の中の整備された道をずんずん下ります。林の中で目に付いたのはエゴノキ。見上げれば、真っ白で小さな花がいくつも枝についています。視点を足元に向ければ、その小さな花が地面にたくさん落ちています。地面の濃いこげ茶色と花の白さのコントラストが鮮烈で、薄暗い樹林帯の中にいるのに、どこか他の素敵な場所にいるような気分になりました。

下山していくと、水場に到着。水場は沢の水。登山中は湧き水でない場合は飲まない方が良いということで、飲みはせず、冷たさを楽しむという感じです。水場にはベンチもあります。

水場を過ぎれば、沢沿いの道を下っていきます。登りは急登、下りは樹林帯の後は沢沿いって、ますます4月に行った鷹ノ巣山のコースに似ています。といっても滝子山の沢沿いのコースは道がしっかりしていて危ないと感じるところはありません。渡渉が何か所かありましたが、浅い流れの沢で、渡るのに手こずるようなところではありません。

最後の沢も渡り、あとは広く平坦な道を、タクシーが待っている藤沢子神社まで向かって、滝子山登山は終了です。ああ疲れた。下山後に登山講師から「皆さん、体力は充分です。」とお墨付き(?)をもらいましたが、高山だと酸素が薄いから今回のようなペースで歩き続けるのは、わたしにはきついかもしれません。さあ困った。

温泉に立ち寄り、大月駅へ。大月駅そばの桔梗屋桔梗屋商品が充実していて、なかなか良しでした。大月駅からかいじ120号に乗って、今回の登山ツアーは終了です。