赤岳鉱泉①

7月上旬に赤岳鉱泉に泊ったので、赤岳鉱泉についてメモ。

本当は岳登山ツアーに参加したのですが、1日目登山開始から雨が降り始め、2日目赤岳登山の予定が豪雨により登山中止になってしまいました。というわけで、赤岳には登頂できず、登山口から赤岳鉱泉へ往復(赤岳鉱泉宿泊)ハイキングになりました。

1日目、特急停車駅の茅野駅に降りたつと、空模様は怪しいもののまだ雨は降っていません。何とか天気が持ってくれと願いながらツアー一行はタクシーに分乗して、八ヶ岳山荘前の駐車場まで進みます。

八ヶ岳山荘前で登山準備を整えて、美濃戸口から登山開始。小雨が降っているのでカッパの上を着て出発です。

ゆるやかな林道を歩いていきますが、だらだらとした林道は歩くのが楽しくありません。標高が上がっている感があまりないし、単調で飽きてきます。おまけに雨だし、テンションだだ下がりです。

50分ほど歩くと赤岳山荘に到着し、こちらで持参した行動食を持ち込んで昼食です。山荘内でお茶と野沢菜(休憩代100円)をいただきながらの昼食でホッと一息。野沢菜おいしい!ゴアテックスのカッパとはいえカッパを着ていると蒸れ、しょっぱいものが食べたくなっていたので、ちょうど良いです。

昼食取ったら出発です。雨はこれから勢いを増しそうなので、カッパの下も履きこみます。

まだまだ林道は続きます。山の神のところでまた休憩。カッパを着て雨の中での行動なので、普段より休憩は早め早めにとっているようです。山の神の付近は苔がたくさん。ギンリョウソウが密集して生えていて、雨の中、ぼんやりと白く浮きあがって見えます。

山の神を過ぎてしばらく行くと、やっと林道から登山道になります。林道は退屈でしたが、同じ雨の中の行動でも登山道に入ると変化があって、楽しい。

沢沿いを赤岳鉱泉までいくつもの木製の橋を渡り、渡渉をして行きます。木製の橋は途中で数えるのをやめたので正確な数は分かりませんが、10以上あります。1日目の渡渉は水たまり程度、たいしたことありません。

それにしても、雨はそれほど酷くありませんが、沢を流れの勢いがすごいです。これ、平時でも橋から落ちてこの流れに飲まれたら危ないんじゃないの?と思います。とはいっても木製の橋は腐食して抜け落ちそうなところはなく、しっかりとした作りです。落ちるとしたら、滑るか、沢の流れの勢いに気を取られて注意力散漫になって足を踏み外すか、というところでしょうか。

そして、沢のゴロゴロとした大きな岩石は、赤茶色に染まっています。沢の水は澄んでいるようですが、岩石が赤茶色になっているので、一瞬赤茶色の水が流れているように見えます。水に鉱物が多く含まれているのでしょうか。

滑らないように、でも遅れすぎないように頑張って歩いて14:45頃、赤岳鉱泉に到着です。休憩込みで4時間弱の行程でしたが、雨の中頑張って歩いたので、背中が汗でぐっしょりです。赤岳鉱泉はお風呂がある山小屋なので、こんな日はお風呂に入れるのはありがたい。

さて赤岳鉱泉ですが、この日の宿泊客はわれわれ登山ツアー一行以外いませんでした。翌日が豪雨であることは事前に分かっていたので、個人の登山者は好き好んでこんな日に泊りに来ることはないのでしょう。というわけで、特別なはからいなのか、けっこう良い個室に宿泊できました。

廊下の明かりはステンドグラス風の笠がかかっていて、個室内の明かりにもステンドグラス風の笠。日が暮れて明かりがともると、ステンドグラス風の笠が、アンティーク風でかわいらしさと温かさを増して良い感じです。このステンドグラス風の笠がかかった廊下で記念写真を撮っているツアー参加者もいました。撮りたくなる気持ちも分かります。

早く入りたかったお風呂。時間制で男女交代です。この日の到着時は男性入浴可タイムで、女性入浴時間は16時~18時(だったと思う。)。

お風呂に入れる時間に間があるので、館内探検開始です。事前に「女子更衣室に行くべし」という情報を得ていたので、乾燥室に濡れた衣服を干しに行ったついでにウロウロしてみました。

ミレーの商品が置いてある「下の棟談話室」の先にお手洗いがありますが、そのさらに先にまた階段があります。その階段を上がった先が、女子更衣室です。

扉を開けると、女子更衣室すごいです。更衣室の中にさらに個室の着替えスペースが2か所(3か所?)あり、大きな鏡、全身が写る姿見、ソファ、水が出る大きな鏡付きの洗面台3台あります。狭苦しくなく、変なにおいもなく、清潔でゆったりしたスペースです。

洗面台にはそれぞれ電球がついているので、暗くて身だしなみがうまく整えられないということもありません。実際2日目の早朝行ってみると、まだ点灯前の時間帯は宿泊していた個室内の電球はつきませんでしたが、女子更衣室の洗面台の電球は点灯しました。お手洗い前の流しにも大きな鏡がありますが、ここは流し全体で電球1つだけなので薄暗い。それに比べたら女子更衣室洗面台は、段違いの明るさです。登山中もおしゃれでいたい女子には最適なのではと思います。

館内探検して、売店では雨の日限定バッジ(600円)を購入したり、部屋で荷物整理をしたりしていると、お待ちかねのお風呂の時間です。山小屋なのでシャンプーや石鹸は使用禁止で、お湯をかけて浴槽につかるだけですが、汗を流せるだけでも嬉しい。浴槽は3~4人入ればいっぱいになってしまうというので、交代で入ることに。

お風呂は簡素な作りです。脱衣所のすぐ隣がお風呂です。脱衣所とお風呂の間には間仕切り等はありませんが、段差があるので浴室のお湯が脱衣所に流れてくることはありません。お風呂の温度はけっこう高い。外からお湯を沸かしているようですが、温度調節のためのお水が出てくる蛇口が浴槽に設置されているので、熱い場合はお水を注入。こういう山小屋でお風呂につかると思い出すのは、去年の白馬鑓温泉小屋のお風呂です。内湯だけしか入りませんでしたが、いつか機会があったら満点の星空の下、露天風呂にも入ってみたい。

そして、夕食。豪華だという噂のお楽しみの夕食です。メニューは入り口近くに掲示されていましたが、実際この目で見るまでどんなものなのかよく分かりません。さて・・・。