高尾の冬の風物詩

さむーい新年に高尾山に行ってきました。

目的は高尾の冬の風物詩を見るためです。高尾の冬の風物詩、それはシモバシラ氷の花。

12月に高尾山に行ったときは暖かな日だったので、見られませんでした。残念・・・。しかし今回はとても寒い日だったので、バッチリ!まだ小さな氷の花が多かったですが、数も多く、去年より色々な場所で見ることが出来ました。高尾は氷の花、いっぱい。

京王線高尾山口駅に到着したのは朝の7時。朝早いので閑散としているかと思いきや、お正月だからか、思ったより高尾山に向かう人がいました。その数30人は超えていたはず。

まず最初の氷の花スポットは稲荷山コースの登り始め。実はどこら辺にあるのか知らないのです。秋にシモバシラの花を見たのはここら辺だったかとあたりをつけて、キョロキョロしながら登山道を登っていきますが、見当たりません。この日の稲荷山コースの氷の花は不発だったようです。(下山時に会った人にも見られなかったといってました。)氷の花は見られませんでしたが、冬のやわらかな日が差す稲荷山コースは暖かで気持ちが良い。冬におすすめのコースです。

稲荷山コースを登って山頂は巻き、5号路からもみじ台の巻き道に行きます。もみじ台巻き道は氷の花が群生(?)しているスポットです。この日も巻き道をしばらく行くと、人だかり(といっても4~5人ぐらい)が出来ているのが見えてきました。

(あ、きっと氷の花があるんだ!)と思って近づいていくと、ありましたよ、小さな氷の花がたくさん。ざっと数えても20はありました。主にもみじ台側の斜面に見られるのですが、登山道の反対側、杉林側にもチラホラと氷の花がありました。

もみじ台巻き道をさらに行くと、氷の花が点在しています。

去年はこの先にもう大きめの氷の花が見られたはずと、ずんずん進んでいきます。そうするとありました。高さ8~10センチくらいの氷の花。シモバシラの枯れかかった茎を軸にして、紡錘形っぽい形をしています。これ位の大きさがあると見栄えがします。場所はもみじ台巻き道の終わりが見えるぐらいのところ。巻き道の終わりが見え始めたら、斜面を目を皿のようにして探せば見つかります。

もみじ台巻き道が終わると、もみじ台と一丁平をつなぐ通常の登山道に合流します。今回は、もみじ台の階段と一丁平に繋がる階段の間の平坦な道にも小さな氷の花がいくつも見られました。去年はここで氷の花を見ませんでした。ここにも氷の花が出来るとは知らなかったので見逃したのか、それともまだ無かったのか分かりませんが。陽当たりが良さそうな所なので、時間帯によっては消えてしまうかもしれません。

思わぬところで氷の花を見られましたが、お次は一丁平の巻き道です。ここでも小さな氷の花が群生していました。こちらも20以上、氷の花がありました。そして10センチぐらいありそうな大きめの氷の花も。

今年は氷の花をたくさん見たと、満足して下山を開始します。下山といってもこの日は山頂は踏んでいません。帰りはもみじ台巻き道から江川杉のある5号路を進んでいきます。杉林の反対側は高尾山山頂がある斜面です。何気なく山頂側の斜面を見て歩いていると、ここでも氷の花がいくつか見られました。去年はここでは氷の花を見ませんでした。もしかして、この日は氷の花を見るには当たりの日?

5号路を進んでいくと1号路が合流しますが、そのまま5号路を行くと、3号路や6号路に合流する前に、氷の花スポットがあります。たいてい人だかりが出来ていて、この日もご夫婦の登山者がいました。そして小さな氷の花がありました。陽当たりが良さそうに見える場所ですが、氷の花ができているところはしっかり日影になっています。私が見たのは朝の9時前ですが、陽の高さが変わったら日影だった場所も陽が当たってしまうかもしれません。

もうこれで自分の知っている氷の花スポットは終わりというわけで、薬王院に向かいます。9時を過ぎているので、薬王院内は人出が賑やか。

薬王院に寄ったのは、参拝と守護矢(破魔矢)の購入のためです。昨年の守護矢は返納するため、登山中ザックのわきにつけていました。はっ、もしかして氷の花をたくさん見られたのは、この日ずっと持ち歩いていた守護矢のおかげ?

参拝は済んだし、守護矢の返納と購入も済んだので、後は下山するのみ。山門をくぐって1号路を歩いていると、参道の脇でカメラを構えているおじさんを見かけました。枯れた植物が生えているだけなのに、何を撮っているんだろうと近づくと・・・。

ドライフラワーになった植物の茎の下の方、地面から出ている数センチの部分に細く小さな氷の花ができています。茎の上部は枯れてドライフラワーになった花、茎の下部は氷の花。こういった氷の花ができる植物もあるんだ!

氷の花ができていた花の種類は、アズマヤマアザミとカシワバハグマと教わりました。自分が知らないだけで、氷の花ができる植物は結構あるのかもしれません。何も無さそうなところで写真を撮っている人を見かけたら、勇気を出して声をかけてみると未知の情報をゲットできますね。ちなみにここで教えてくれたおじさんは、稲荷山コースでもカシワバハグマの氷の花を探したとか。この日の稲荷山コースでは、氷の花は時期が早かったようで見られなかったそうです。1号路で見られたものもまだ小さいと言ってましたので、もっと大きく見られる時もあるようです。

今回は、1号路、5号路、もみじ台巻き道、もみじ台と一丁平をつなぐ登山道、一丁平巻き道といった多くの場所で氷の花を見られました。というわけで、高尾は氷の花、いっぱい。