高尾山と599山の日記念

今日は高尾山に行ってきました。

毎月高尾山には登っているのですが、今日のテーマは、6号路を途中休憩せずに登って、山頂滞在5分以内、下山する1号路でも途中休憩入れないというもの。水分補給と飴やチョコの行動食は歩きながら、山頂でコンビニで購入した手巻き寿司を食べました。適宜休憩を入れた方が良いのは分かっているのですが、ロングコースを歩く際の練習のためと、下山後の予定の関係で途中休憩は入れないことにしました。

早い時間でも日曜だから登山者は思った以上にいました。6号路を登っていると、後ろから勢いよく追い越していく人がいますが、皆さんペース速すぎ。あれでは6号路の終わりの方に現れる階段でバテるだろうなと思っていたら、追い越していったあの人もこの人も階段の途中で何度も休憩を入れています。トレールランナーじゃないんだから、階段は急いで登っちゃダメなのですよ。

10時過ぎに高尾山口駅に着いて、今日のテーマのミッションも完了。駅前のイベントを見て回ります。高尾温泉極楽湯のタオルプレゼントがあったり、動物のはく製や昆虫を展示しているブースがあったり。高尾山応援基金のブースがあり、金額はいくらでもいいというので100円募金箱に入れたら、間伐材(?)のストラップを貰いました。いくつか種類があって、アブラチャンという植物のストラップにしました。アブラチャンって初めて聞きましたが、油分の多い木らしいです。

その後はTAKAO599で山の日記念のイベントに参加しました。大塚製薬のサンプリングのブースがあり、ポカリスエットゼリー1個とアミノバリュー2包が配布されていました。ゼリーもアミノバリューも次に行く山で、使おう。

TAKAO599に行ったのは10:30からの生物学者、池田清彦先生「不思議な生き物の話」の講演を聞くため。印象に残ったのはネアンデルタール人の話と、質問者からの回答。

驚いたのが、ネアンデルタール人と現生人類の祖は交雑していて、現生人類の遺伝子の中に数パーセント、ネアンデルタール人のDNAが残っているということ。現役の中高生時代の生物や社会の時間では、ネアンデルタール人は現生人類とつながりのない全く違う種だと教わっていたのに。ネアンデルタール人と現生人類の祖との交雑はだいぶ前に研究結果で明らかになったそうですが、ネアンデルタール人や現生人類のルーツに興味があるわけではない、特に文系の中高年の人は知らない人が結構いるのでは?科学って進歩しているんですね。

講演が終わって、講演者への質問タイムがありました。いきなり講演者に質問のある方、と言われても、なかなか良い質問って浮かばないもの。

そこに、勇気ある一人の女性が「ゴキちゃんはきれい好きだと聞いたのですが、本当ですか。」という質問を投げかけました。

池田先生「ゴキブリがきれい好きっていうのは本当。ゴキブリって食べられるんだよ。動きが早くて目立たない色の生物は、大体食べられるんだよ。マグロとか動き速いでしょ。そして色がきれいで動きがゆっくりな生物は危ないんだよ。色がきれいなのは警告色。ふぐは毒持ってるから、動き遅いでしょ。」

きれいで動きがゆっくりな生物は危ないというのは人間にも当てはまる、と冗談めかしに発言されてました。

そして、忘れてならないのがヒアリの話。人間がいるところでは見つかってもすぐ駆除してしまうから問題ないけれど、豊洲とかオリンピックのために確保されている用地など、人があまり立ち入らない土地に巣を作られてしまうと駆除が難しくなってしまう、それが恐ろしいとのこと。そうか、昆虫は人間の思惑など関係なく、自分たちが繁殖しやすい土地で勝手に繁殖してしまうもの。人間が手を付けずにいる土地に着々とヒアリが巣を作っているのを想像したら・・・、かなり恐ろしいです。

燕メモ③

2日目はご来光を拝むため、燕岳へ向けて4:30に出発です。

ヘッドランプをつけながらの登山でしたが、段々辺りが明るくなってくるのが嬉しい。

といっても今日もガスが湧いていて、ご来光は拝めない可能性高し。

ふと見ると、斜面にコマクサがたくさん咲いています。斜面の先の先、登山道からは見えないところまで、ずっとコマクサが続いています。

そしてイルカ岩。ガスの中だとパンフレットなどで青空をバックに写っているものと、受ける感じが違う・・・。

30分もしないうちに燕岳頂上に到達です。

やはりご来光は拝めません。先行していたグループがさっさと下山してくるので、無理だろうなと思っていましたが、案の定です。

とりあえず写真を撮って、下山開始です。

さっきより断然明るくなっているので、ガスっているなりにも周りの景色が見えて楽しい。

可憐なコマクサもよく見えます。フロントの写真で見たシロコマクサを探しながら歩きましたが、見つけられず。シロコマクサはどこに咲いていたんだろうか。

 

燕山荘に戻ったら朝食の時間です。今日は頭痛も収まっているので、昨日の分も食べる気満々です。

朝食の内容はよく覚えてませんが、大きなお皿に何品もおかずが盛り付けられていて、どれも美味しかったことは確かです。

朝食が済んだら、あっという間に出発の時間。

雨が降っているので行動始めからカッパを着用です。テンション下がる・・・。

足元に気を付けつつ、花を眺めながらの下山でした。

ちなみにコマクサは燕山荘から燕岳に登る間に見られますが、燕山荘から下る登山道では見られません。

途中、合戦小屋の前辺りで晴れてきて、暑い!

合戦小屋で小休憩の時に、もう雨は降らないだろうとカッパを脱いだら、下山が進むにつれ雨が強くなってきました。

こんな天気の中でも、下山者も登山者もたくさんです。

若い人のグループや、学校の山岳部らしき人達がカッパも着ずに汗をかきかき上ってきます。

登り優先で登ってくる人達を待っていると、元気に登ってくる女の子たちの集団がありました。

「中学生くらいかな?」とツアー仲間と話していたら、聞きつけた女の子の一人が「中学生です!」と元気な返答。

小雨の中、汗だくなのに爽やか!生命力に満ちていてキラキラとして、若い女の子の集団が登山してるのっていいな!

登りの集団がひとまず引いたら、またせっせと登山道を下ります。

段差の大きい所を慎重に進んでいると、「追い越しでーす。」の声が。

反応して登山道を空けると、後ろからサクサクと下ってくる人がいます。

見れば、折り畳み傘をさして、足元は地下足袋

あっという間に追い越し、瞬く間に見えなくなりました。「あの速さ、地下足袋からして、地元の人だよね。」とはツアー仲間の分析です。

その後は、先行する年配の方がメインのツアーが慎重に下っていたため、第2ベンチ以降は渋滞が発生しました。追い越させてくれないし・・・。後ろのグループは、あまりの渋滞ぶりにその様を写真に撮っている人もいる程。

「きっと土日は、こんな感じなんだよ。いきなり土日に行って渋滞でイライラするより、こんな経験もできて良かったって思おうよ。」とはツアー仲間の言です。

なんだかんだで中房温泉登山口に到着し、最終目的地は有明荘。

行きはマイクロバスで有明荘経由で登山口まで来ましたが、帰りは登山口から有明荘まで徒歩で移動です。

さんざん登山道を歩いていたので、舗装道路を歩くと、なんとなく違和感。

そしてやっと有明荘に着きました。

ふと有明荘の出入り口付近を見ると、既視感のある折り畳み傘と地下足袋が干してあります。

「あ、あれは、もしや、あの抜き去っていったおじさんのものでは・・・?」おじさんの目的地も有明荘であったか・・・。

 

有明荘で温泉に入って、昼食も。

お風呂の洗い場の数が少なかったですが、下山後の汗をさっぱり流せる良いお湯です。

昼食には「おすすめ」と書いてある山賊焼定食(1,000円)を美味しくいただきました。小鉢にデザートとしてフルーツがついているのが嬉しい。

にんにく醤油味というので臭いが心配でしたが、心配するほどではないと思いました。

温泉入って、昼食を食べて、出発時間まで時間があるので、売店をぶらぶら。

見ると、燕山荘Tシャツがかなりの種類揃っています。

種類が多いと選べないんだよ、と10分近く悩みに悩んで決定。

買ったのはメリノウールとポリエステルの混紡のTシャツです。

メリノウールは汗冷えしなくて臭わないというし、今後の登山で着るつもりです。

燕山荘オーナーお勧めのお饅頭も売ってました。荷物になるのを嫌がらず買っておけば良かったかもしれない。

有明荘からマイクロバスで穂高駅まで行き、新宿までの特急に乗って、今回の燕岳ツアーは終了です。

 

 

 

 

 

 

 

燕メモ②

燕山荘では同じツアーの参加者男女全員で、別館の穂高という部屋に宿泊。

ところどころにある天井の低いところをくぐって部屋に出入りするので、頭上注意です。

当然のようにわたしも頭を梁(?)にゴツン!とぶつけました。

それを聞きつけた同じツアーのおじさんが「おっ!いい音したな!」と嬉しそうにしていました。

寝るスペースは、一人一畳もない間隔で枕が置いてあり、「こんなきっつきっつのところで寝るのか」と落胆しました。

が、スペースに余裕があるので、隣人とは枕一つ間に挟んで寝られることになり、一安心です。

もっと混んでいるときは元から置いてある枕の間隔で寝るんでしょう。恐ろしい・・・。

 

燕山荘での夕食は、一つのお皿に色々な品が盛り付けられていて、美味しそう。

といっても高山病で軽い頭痛がしていて、あまり食が進まず、ご飯は一膳の半分も食べられず。

甘辛いタレで味付けされた唐揚げらしきものを、みんな美味しそうに食べてました。

わたしも食べたかったよ・・・。

夕食もだいぶ進んだところで、スライドを使ったオーナーのお話とアルプホルンの演奏が始まります。

オーナーがアルプホルンを吹きだすと、写真を撮る人、多数。さすが燕山荘の名物です。

演奏が終わるとちょうど良い頃合いになり、三々五々席を立ち、館内を探検したり、フロントの売店に寄ったり。

お手洗いは清潔で気持ちよく使えます。

流しの水を無料で汲めるので、お水の入手を心配する必要もなし。

フロント近くには燕岳や登山道で見られる花の写真が、名前とともに掲示されています。

登山途中でガイドさんも分からなかった花の名前が掲示されていて、便利。そして「こんな花があるんだ!」と、見かけなかった花を探して見てみようという気にもなります。

売店には選ぶのに迷うほよどのオリジナルTシャツがいっぱい。

色違い、柄違い、素材違いと品揃えがすごい!

ちょっと見ていると、営業熱心なスタッフの方がTシャツの説明をしてくれます。

押しつけがましくないし、買わなかったからといって冷たい態度を取ることもないので、安心して商品を見ていられます。

ツアー仲間はザックを背負った熊の親子が、るんたったという感じで歩くイラストの速乾素材のTシャツを購入しました。

これ!と選べず結局、わたしはTシャツを買えませんでした。が、翌日、下山後にTシャツを購入する機会が訪れるのを、この時のわたしは知らない・・・。

 

当日はあいにく外はガスってしまい、星空は拝めませんでした。

8/12頃にはペルセウス座流星群が見られる(予定)というし、本当は素晴らしい星空を眺められるのでしょう。

とりあえず星空も見られないし、翌日は朝食前に燕岳に登ってご来光を眺めるため4:30出発になるので、早めに就寝です。

到着したばかりはモワッとした暑さが部屋にこもっていましたが、日が落ちて気温が下がってきたせいか、少し過ごしやすい室内になっていたのが幸いでした。

軽い高山病で塞ぎ込んでいたら同じツアーの人が気にかけてくれ、「薬はある?」「深呼吸をして、お水をたくさんとった方が良いよ。」「お水汲んできてあげるよ。」と色々世話を焼いてくれました。

一人参加のツアー中の体調不良で不安になっていましたが、旅は道連れ世は情けを地でいった1日目でした。

 

 

 

 

 

 

 

燕メモ①

7月下旬に1泊2日で燕岳ツアー行ってきたので、忘れないうちにメモ。

新宿から特急あずさに乗って、3時間ちょっとで穂高駅に到着。

穂高からマイクロバスで、2日目下山後に使う手荷物を有明荘に預け、12時前に中房温泉登山口に到着。

登山口には曇りときどき雨の天気のなか、登山者が多い。

お手洗いを済ませ、準備体操のストレッチをして、12時に登山開始です。

行き会う下山者には口々に「これから登るの?」と聞かれます。

そうだよね、コースタイム4時間10分で、団体だから遅れがちになるだろうし、休憩入れるからさらに時間がかかるはず。でも当日朝7時ごろ新宿集合1泊2日のツアーだとこうなってしまうのです。

登山道はいきなり急登で、ひたすら登って、登って、登って。

事前に聞いた燕岳登山経験者の話では「途中、第一ベンチ、第二ベンチなどの休憩ポイントがあるから、思ったほど大変じゃないよ。」とのことでしたが、キツイよ。

蒸し暑いし、途中で雨が強くなってきたのでカッパを着こんだせいで、さらに蒸します。

ザックに入れてるリザーバーは背中の熱で生ぬるく温まってしまい、美味しく感じない・・・。

合戦小屋のスイカを目指し、ひたすら登って、合戦小屋に到着しました。

待望のスイカは1/8サイズ(1/6サイズかもしれない・・・)で800円。

スタッフさんに頼んでスイカをカットしてもらい仲間同士でシェアしている人達を尻目に、一人で1/8サイズのスイカにかぶりつく。

冷たくて甘い!塩も置いてあります。

お手拭きも貰えるので口周りや手が汚れても大丈夫!

15分の休憩の間にスイカを食べて、お手洗いも済ませなくてはならないので大急ぎで食べ終えます。

ついでにメモしておくと、合戦小屋のトイレは・・・、目に沁みます。

トイレを出たら、蓋つきのポリ容器に水が貯めてあり、蓋の上に置いてあるひしゃくで水をすくって手を洗います。

スイカを食べてエネルギーチャージしたら、また登山開始。

途中、下から登ってきた燕山荘のオーナーに抜かれたりしながら、17時過ぎに燕山荘に到着。

着いてほんの数分間、日が差しましたが、あっという間にガスってしまい、眺望は望めませんでした。残念・・・。

燕岳の登山道は急登ではあるけれど、危ないところはなく、北アルプス入門編の山というのを実感した登山でした。

 

 

 

「タイ~仏の国の輝き~」展

「タイ~仏の国の輝き~」展(@トーハク)に行ってきました。

行ったのは、7/21の金曜日です。通常17時で閉館してしまう博物館が、金曜日は21時まで開館しているのが社会人には嬉しいところ。社会人が行きやすい土日祝日の特別展は、とにかく混んでますからね。

サクッと気に入った作品3点を挙げてみますと、①ナーガ上の仏陀坐像②仏陀遊行像③ラーマ2世王作の大扉、です。特別展のサイトでも見どころとして紹介されている作品群ですが、素人がみても分かる素晴らしさがありました。

タイ展に入ってすぐに見られる作品が「ナーガ上の仏陀坐像」です。

ナーガも仏陀も美しい造形で見入ってしまいます。

像には所々、緑色の石が嵌め込まれていたり、赤い石が嵌め込まれていたらしき痕跡がありました。

なくなっている部分の石は、剥落したのか、誰かに取り外されてしまったのか、解説に何の記載もありませんでしたが、派手な装飾がなくてもその造形だけで美しさを堪能できる作品です。

トーハクの東洋館には材質も大きさも違うけれど、ナーガ上の仏陀像が展示されているので、帰りに忘れずに見てみるのも良しです。

ナーガ上の仏陀坐像が展示されているパートは、全体が水色多め、黄色を少し配色した展示室になっていて涼しげ。

外の暑さでバテながら展示室に入り、展示室内の涼し気な色合いを目にして、引きずっていた暑さが引き、すーっと静かな気持ちで鑑賞に移れる効果があると思いました。

次に、仏陀遊行像。

日本では立っているにしろ、座っているにしろどーんと構えている仏像が多いので、歩いている姿を写し取った仏像というのは新鮮な気がします。

文化や仏教の流派の違いが見えて面白い。日本みたいな大乗仏教の国では仏さまは頼りがいのある安定した感じ、タイのような上座部仏教の国では民衆の中に入り込んでいく仏さまという感じなのかな。

柔ってらかで力のよい入っていない体のラインや、歩くのに伴って揺れる衣の柔らかな感じが良いです。

最後に、ラーマ2世王作の大扉。

展示室内でこれだけは写真撮影可なので、すかさず撮影!

見上げる程大きく、様々なものが彫りこまれています。ムカデやカエル、しか、さる、ザクロ、種類が分からない花などたくさん。しかも金で塗装されていて豪華です。

火災にあい修復した貴重な品で、輸送も大変だったそうですが、一見の価値のある大扉だと思います。

これら以外も、金製品は豪華かつ細かな細工で目を奪うし、ニエロ装飾を施した水差しも素敵でした。

そして今回の展示で思わぬ驚きが、展示室内の豆知識的な解説で、日本に本物の仏舎利があると知ったこと。タイから友好の証として贈られたもので、日泰寺にある、と。どこのものとも分からない、馬の骨を仏舎利と偽称しているものばかりだと今まで思っていましたが、本物が実在していたとは驚きです。

 

 

 

 

イングリッシュ・ナショナル・バレエ「海賊」

7/14のイングリッシュ・ナショナル・バレエの「海賊」公演(@東京文化会館)を観てきました。

バレエ団の芸術監督とダンサーを兼務しているタマラ・ロホが、どんな踊りを魅せてくれるのか、そして衣装が素晴らしいと聞いたので確認してみたくて。

「海賊」のあらすじ。海賊の首領(コンラッド)が、奴隷商人(ランケデム)からパシャへ売られてしまった恋人(メドーラ)を頑張って取り戻す。二人の蜜月もつかの間、手下の裏切りでメドーラがパシャの元に戻され、またまた頑張って取り戻し、晴れ晴れとした気持ちで航海に向かう。大海原に向かったものの、難破して、辛くもコンラッドとメドーラの二人が無人島らしきものに漂着して終わりという、終わり方としてはどうなんだというバレエです。ストーリーを楽しむというより、踊りを楽しむバレエですね。

三連休前日の平日夜公演だからか、1階席はほぼ満員でしたが上の階は空席が多かったですね。

が、そんな客席の寂しさをものともせず、ダンサーが熱演してくれて良い公演でした。

まず衣装。安っぽさが微塵もない衣装でした。スタイルが良くてしっかりしたテクニックを持つダンサー揃いで、ボブ・リングウッドが手掛けた衣装がはえること!女性陣の衣装がキラキラとして綺麗でしたが、パシャの衣装が特に豪華でした。男性ダンサーの衣装も色合いがきれい。

主要ダンサーの踊りも素晴らしかったです。

奴隷商人ランケデムはブルックリン・マック。何年も前にNBAバレエ団のガラ公演で観た時はテクニックはすごいけれど、力任せに踊っている部分があるかなと思ったものでした。が、昨日はテクニックと端正さが融合した、変に力の入っていない余裕のある踊りでした。イングリッシュ・ナショナル・バレエに所属しているのではなく、今回は客演なんですね。

コンラッドはリード・プリンシパルのイサック・エルナンデス。スタイルが良く、安定したテクニックのあるダンサーでした。ロホとの息もピッタリ。

メドーラのロホ。回転系のテクニックが相変わらず素晴らしかったです。芸術監督との兼任、しかも年齢も年齢なのでどの程度踊れるのかと怖いもの見たさでしたが、しっかり不安を払拭してくれました。余裕を持って軽々と回転し続け、しかもテクニックを誇示しすぎない。ロホはクレバーなダンサーで、ガラでは観客を楽しませるようにテクニックの限りを存分に見せてくれるのですが、全幕公演では全体の流れやバランスを考慮して「どうよ!」と言わんばかりのテクニックの見せ方はしません。そして表現力もあるダンサーです。甲の高い足先が誘うように表現力に富んでいて、魅了されました。

が、回転系では余裕を見せていたロホですが、ジャンプが重かったような気がします。ロホがジャンプが得意という認識は元々ありませんでしたが、やっぱり14日の公演では重かったかな。ジャンプのような瞬発力を要するものは、加齢による衰えが早めにくると言いますが、そのせいなのか?梅雨なのにやたらと暑い東京の気候と芸術監督との兼任で、疲れがたまっていたのか?

そしてコンラッドの忠実な部下、アリを演じたのはファースト・ソリストのセザール・コラレス。昨日の公演はすべて彼に持っていかれました。

ピルエットの回転が驚くほど速く、いつまでも回っています。ピルエットをコントロールして減速していき、止まるまでまったく軸がぶれませんでした。ジャンプは大きく高く、このジャンプで終わりだよね、というところで、さらに余裕をもってジャンプを追加してきます。

コラレスの踊りに客席は大盛り上がり。彼の踊りで会場の温度が上がりました。コラレスが盛り上げた舞台を受けて、ロホもダブル・トリプル回転のフェッテを披露し、会場の温度をさらに上げます。コラレス、ロホ、エルナンデスのパ・ド・トロワは観客に大満足感を与えて終わりました。

ググってみるとコラレスは2013年のローザンヌコンクールで入賞した、まだ若いダンサーなんですね。パリ公演でも大喝采を浴びたダンサーだとか。来年8月に行われる世界バレエフェスティバルにロホと一緒に呼ばれるんじゃないかと期待してます。

そしてカーテンコールでもコラレスが一番大きな拍手を貰っていました。満席とは言えない会場でこんなに大きな拍手がなるのか、と驚くほどの拍手の大きさでした。

何回ものカーテンコールがあり、ふと気づくとダンサーの列の中に、ロホの姿が見えません。あれ、と思っていると、舞台の袖から黒いロングドレスを身に着けたロホが、通訳さんを連れて登場。マイクを持ち、何か観客に伝えたいことがあるようです。

バレエ団にとって大切な演目である「海賊」で、今日、あるダンサーを顕彰したい、と。

これはまさか・・・と思っていたら、「セザール・コラレスプリンシパルに任命します。」と発表がありました。次の瞬間、会場から割れんばかりの拍手が!バレエ団の同僚ダンサーからの温かな祝福と、観客の熱狂的な拍手に包まれ、コラレスは呆然としていたようでした。隣にいたブルックリン・マックが祝福のハグをし、喜びに言葉もないコラレス。感動的な場面に立ちあえて、一観客の私も嬉しかったです。公演前は何の前触れもなかったので、ロホはどの時点でコラレスプリンシパルに任命しようと決意したんでしょうね。

その他のダンサーも簡単に。ギュルナーラ役のローレッタ・サマースケールズは美しい容姿で、甲が特に美しく、回転系が得意のようでした。パシャ役のマイケル・コールマンは、女好きだけど憎めないキャラクターで、彼の演技に会場から笑いが起きました。オダリスクの一人、金原里奈さんは可愛らしい個性のダンサーでした。15日はギュルナーラにキャスティングされていて、期待の若手ダンサーなのですね。

かなり前にイングリッシュ・ナショナル・バレエの来日公演(確か「白鳥の湖」)を観たことがありますが、可もなく不可もなくという感じで当時の公演はあまり印象に残っていません。今回の来日公演でゲストも含め、良いダンサーに恵まれた勢いのあるカンパニーだと印象が変わりました。ロホの芸術監督としての手腕が高いのでしょうね。

 

ぬか漬けで快腸

ぬか漬けの効果がすごい!

とんでもなく、快腸です。

もともとお通じで悩んだことはないけれど、歳を重ねるとその質が悪くなってきていました。

それが、ぬか漬けを食べたら、若い頃のような質が戻ってきました。

 

元々ぬか漬けを作ろうと思ったのは、周りの友人が何人もぬか床でぬか漬けを作っているのを知り、

話の仲間入りをしたくてジッパーバッグで簡単に漬けられるぬか床を買ってみたのです。

スーパーのセールで1本10円できゅうりをたくさん入手したので、ぬか漬けをさっそく作ってみました。

半日もたたずにぬか漬け完成。

食べると、しみじみと美味しい。日本の味です。

そうしたら何の期待もしていなかったのに、日を追うごとにお通じの質が良くなってきました。

 

腸の状態を良くするには乳酸菌が良い、その代表としてヨーグルトが良いと言われてますね。

ぬか漬けにも乳酸菌は含まれています。

日本人には、日本人が昔から食していたものからとる乳酸菌、例えばぬか漬けが良いと聞いたことがあります。

今回人体実験ではないけれど、自分で体験してみて本当なんだと実感しました。

ヨーグルトを積極的に取っていた時期もありましたが、加齢による腸機能の衰えを改善するほどの効果はありませんでした。

年ごとに悪くなっていくペースが若干緩和されていたかな、という程度です。

それにしても、腸内環境改善というとすぐヨーグルトが持ちだされるのは、

放映されるテレビ番組、出演する研究者のバックに乳業メーカーがついているせいですかね。

市販のぬか漬けは添加物が多いものもあり、さらに塩分が気になるということで推奨しがたいという事情もあるのかもしれませんが。